"Ramona" (ラモーナ)日本語版 [読書]
ちょっと前の話ですが、カナダの友人ステファニーがFacebookでこう書き込みました。
「みんなが子供の時に好きだった本のトップ5と、理由を知りたいわ」(7歳くらいまで)
「7歳くらいまで」とただし書きがあるのは、おそらく本を薦めたい誰か、もしくはグループが念頭にあるのでしょう。返信のトップはこちら。
サルヴォさん(男性)
「5冊選ばないとだめなのかい? 僕が好きだった本は将来、自分の子供ができたときのために、本棚いっぱい取ってあるよ」
この素敵な返信には、トピ主のステファニーが「じゃあその中でも特に際立って印象に残ってる本はない?」と素早く返信。主にカナダ人の友人達から続々と回答が出てきました。
ツリーハグさん(女性)の返信
・イーニッド(エニド)・ブライトンの作品全般
・『Ramona』
シャノンさん(女性)の返信
・『Ramona』
・『赤毛のアン』
・『若草物語』
・『大草原の小さな家』
ふむふむ、筆者はイーニッド・ブライトンは読んだ記憶がないですねえ。『Ramona』も聞き覚えがないなあ…。反対にシャノンさんのチョイスはわかり易いですね、世界名作ですから。でもここにも『Ramona』…二人が二人とも挙げた『Ramona』って何だろう? 邦訳が全然違うんでしょうか…というわけで調べてみました。
(以下Wikipedia英語版より筆者がいい加減に訳したもの)
*****
『Ramona』は、ヘレン・ハント・ジャクソンによる1884年のアメリカ小説。
カリフォルニア南部を舞台とし、スコットランド人とアメリカ先住民の混血である孤児の少女が、人種差別と艱難辛苦に翻弄される物語である。
*****
これは重い…
ひょっとして邦訳されていないのでは? と思ってもうちょっと調べてみると、確かに1884年の作品にもかかわらず、最初の邦訳が出たのは2007年のようです。本国では発表直後にベストセラーになったということですが、日本語訳が出たのが100年後? ひょっとしたらネイティヴ・アメリカン差別というテーマが日本の読者向けではないと判断されたのかもしれません。
そして、かなり興味を持っていたのですが先日、めでたくブックオフの通販サイトから入荷メールが届き、定価4500円の約半額で購入できました。それでもちょっと高いですが。原書の方が安いのですが、さすがに1884年の英語をちゃんと読めるかどうかわかりません。それに、日本語版なら母の主催する子供図書館「みどり文庫」に置いてもらえますし。
本文約690ページの大長編小説ですが、この週末が読み始める絶好のチャンスだったのに、逃してしまいました。気分が沈んでいたので、人種差別と艱難辛苦に関する物語を開く度胸はなかったです…
ちゃんと読み終わったら(大御所の亀井俊介氏による解説も含めて)ここで改めて紹介したいですね。
ちなみに、ステファニーとその友人諸兄のやり取りはその後、こんな感じでした。
ステファニー
「ちょっと待って、あんた7歳の時に『若草物語』読んでたの?」
シャノンさん(女性)
「ええ。けっこう時間がかかったような気がするけど。小さな子供向けだったら、『Olivia』なんかどう? すごいわよ!」
*****
筆者より
*****
この後、他の皆さんのコメントを全部紹介するため、しばらく訳本探しをしていたのですが、今日の記事に全部収めてしまうともったいない。というわけで残りは明日の記事にて紹介します。
ちなみにシャノンさんが薦めている『Olivia』(オリヴィア)はイギリス人Dorothy Bussy(ドロシー・ブッシー)が「Olivia」のペンネームで1949年に出版した小説。イングランドからフランスの寄宿学校にやってきた女の子が、女性の校長先生に恋をしてしまう物語で、「同性愛をテーマにした小説ベスト100」の35位にランクインしているそうです。さすが同性婚が合法の国カナダ、勧める本にもそれが反映されていますね。
「みんなが子供の時に好きだった本のトップ5と、理由を知りたいわ」(7歳くらいまで)
「7歳くらいまで」とただし書きがあるのは、おそらく本を薦めたい誰か、もしくはグループが念頭にあるのでしょう。返信のトップはこちら。
サルヴォさん(男性)
「5冊選ばないとだめなのかい? 僕が好きだった本は将来、自分の子供ができたときのために、本棚いっぱい取ってあるよ」
この素敵な返信には、トピ主のステファニーが「じゃあその中でも特に際立って印象に残ってる本はない?」と素早く返信。主にカナダ人の友人達から続々と回答が出てきました。
ツリーハグさん(女性)の返信
・イーニッド(エニド)・ブライトンの作品全般
・『Ramona』
シャノンさん(女性)の返信
・『Ramona』
・『赤毛のアン』
・『若草物語』
・『大草原の小さな家』
ふむふむ、筆者はイーニッド・ブライトンは読んだ記憶がないですねえ。『Ramona』も聞き覚えがないなあ…。反対にシャノンさんのチョイスはわかり易いですね、世界名作ですから。でもここにも『Ramona』…二人が二人とも挙げた『Ramona』って何だろう? 邦訳が全然違うんでしょうか…というわけで調べてみました。
(以下Wikipedia英語版より筆者がいい加減に訳したもの)
*****
『Ramona』は、ヘレン・ハント・ジャクソンによる1884年のアメリカ小説。
カリフォルニア南部を舞台とし、スコットランド人とアメリカ先住民の混血である孤児の少女が、人種差別と艱難辛苦に翻弄される物語である。
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これは重い…
ひょっとして邦訳されていないのでは? と思ってもうちょっと調べてみると、確かに1884年の作品にもかかわらず、最初の邦訳が出たのは2007年のようです。本国では発表直後にベストセラーになったということですが、日本語訳が出たのが100年後? ひょっとしたらネイティヴ・アメリカン差別というテーマが日本の読者向けではないと判断されたのかもしれません。
そして、かなり興味を持っていたのですが先日、めでたくブックオフの通販サイトから入荷メールが届き、定価4500円の約半額で購入できました。それでもちょっと高いですが。原書の方が安いのですが、さすがに1884年の英語をちゃんと読めるかどうかわかりません。それに、日本語版なら母の主催する子供図書館「みどり文庫」に置いてもらえますし。
本文約690ページの大長編小説ですが、この週末が読み始める絶好のチャンスだったのに、逃してしまいました。気分が沈んでいたので、人種差別と艱難辛苦に関する物語を開く度胸はなかったです…
ちゃんと読み終わったら(大御所の亀井俊介氏による解説も含めて)ここで改めて紹介したいですね。
ちなみに、ステファニーとその友人諸兄のやり取りはその後、こんな感じでした。
ステファニー
「ちょっと待って、あんた7歳の時に『若草物語』読んでたの?」
シャノンさん(女性)
「ええ。けっこう時間がかかったような気がするけど。小さな子供向けだったら、『Olivia』なんかどう? すごいわよ!」
*****
筆者より
*****
この後、他の皆さんのコメントを全部紹介するため、しばらく訳本探しをしていたのですが、今日の記事に全部収めてしまうともったいない。というわけで残りは明日の記事にて紹介します。
ちなみにシャノンさんが薦めている『Olivia』(オリヴィア)はイギリス人Dorothy Bussy(ドロシー・ブッシー)が「Olivia」のペンネームで1949年に出版した小説。イングランドからフランスの寄宿学校にやってきた女の子が、女性の校長先生に恋をしてしまう物語で、「同性愛をテーマにした小説ベスト100」の35位にランクインしているそうです。さすが同性婚が合法の国カナダ、勧める本にもそれが反映されていますね。
いいですね、お勧めの本か~。
7歳くらいまでなら、私は大泥棒フォッツェンブロック(?)とか、ナルニアとか、メリーポピンズ・・・など、本が大好きで、本屋さんで母とかなり長い時間を過ごしていた思い出があります。
子ども向けだけど、大人になってから原書で読んでみるのも、面白そうですよね。
ラモーナ、内容重そうですね。これが、子ども向けだとは。。。感想待ってます!
by KaoriNG (2010-11-01 06:55)
>>KaoriNGさん
お、やはりKaoriNGさんは昔から本の虫だったんですね(笑)
わたしは意外に思われるかもしれませんが、「日本昔話」など、日本ものが大好きでした。
大人になってから読むのも、小さな子に読んであげるのも、いいですよねえ。ラモーナ全部読めるのはいつになるかわかりませんが、とりあえずは本日の更新に乞うご期待!
by 管理人K(3X歳) (2010-11-01 20:51)
おお! すごくいいネタですね!
『赤毛のアン』が好きで結局4回もPEIに渡ってしまった私は、もちろん本も絵本も大好きなので、こういう話題にはぜひ参加させて下さい!
7歳くらいまでだと、結構少ないというか、思い出しにくいですね。
初めて親にねだって買ってもらった絵本は覚えています。田畑精一さんの『おしいれのぼうけん』です。幼馴染の家にあったのを読んで、自分も欲しくなったんです。4歳くらいかな。もうボロボロですが、まだちゃんと持っていますよ。
あと、『てぶくろをかいに』と『おじさんのかさ』も好きでした。
他には、アーノルド・ローベル、バーバパパのシリーズでしょうか。日本人作家だと、かこさとしさん、五味太郎さん、佐野洋子さん、石井桃子さん・・・。有名どころですね(笑)
『赤毛のアン』『若草物語』『大草原の小さな家』は、どれも続編というかシリーズが出ていますよね。大人になってから全て読み直しました。どれも女性の一代記なので、ある程度大きくなってから読んだほうが、共感や感動が大きい気がします。
あ、ちなみに、おすすめできない本もあります。自分の子どもには読ませたくないな・・・、と思っている本です。
何を隠そう、大ベストセラー『ハリー・ポッター』の日本語版(←ここがポイント)です。(ハリポタ日本語版がお好きな方、本当にごめんなさい。)
私はハリポタの本も映画も結構好きなんです。実は日本語版も7巻全部持っているんです。話は面白いし、気分転換にいいし、長いし。(長いの好きなんですよ。) 後半は日本語版を待たずに、英語でも読みました。
でもでも、子どもには読ませたくない・・・。何故かというと、日本語訳のセンスが良くないのです。というか、悪いんです。(本当にすみません。)いわゆる美しい日本語ではないことは確かです。例えが悪いかもしれませんが、時代監修の間違った時代劇のセリフ、みたいな感じなんです。
個人的な好みだと思いますが、子どもがもし読みたがったら、急いで英語の勉強をさせなくては(笑) 英語で読むといい感じなんです。
あ!長くなってすみません。『ラモーナ』も気になります!『おちゃめなふたご』は読んだことあります!
また次の記事にもコメントさせてもらいますね~
by Wakana (2010-11-04 00:33)
>>Wakanaさん
ありがとうございます。
WakanaさんといえばPEIそして『赤毛のアン』ですもんね。
『アン』は一作目しか読んでないのですが、すごく良かったです。ずいぶん前の話なので、続編を読む前に一作目を読み返したいですね。
『大草原の小さな家』も今年やっと一作目を読んだのですが、開拓時代のアメリカ入植者がどんな暮らしをしていたのかという、自然史的なところばかり注目して読んでしまいました。女性読者とは異なる読み方をしてるっぽいですね。
『若草物語』ですが、子供の時に読みかけて、ベスが病気になって…のところで先に進めなくなりました…また読むのであればよっぽど元気な時に読まないと(汗)
ハリポタってそうなんですか!
わたしは映画も小説もノーチェックなんですが、日本語訳がイマイチ、ですか…時代監修の間違った、ということですが、ひょっとすると訳者の方はイギリスに馴染みがないのかもしれませんね。アメリカ英語とイギリス英語では随分違いますし…でもまあ、子どもさんに英語を習得させる絶好の口実(?)になるかもですね。
『ラモーナ』、まだ机の上にその威容を横たえています。とりあえず、日本語訳に期待します(笑)
それでは次の記事のコメントお待ちしてますね〜。
by 管理人K(3X歳) (2010-11-04 21:50)
こんばんは! 追記です。
『大草原の小さな家』は、確かにアメリカ開拓時代を知ることのできる、貴重な本ですよね。あのころのインディアンに対する考えが、色々な視点から垣間見ることができるのが興味深いなと思います。
そして、なんといっても、とうさんの逞しさ! あんなに完璧に頼りになる父親像ってないと思います。何度も何度も大変な目に遭いながら、なんとか乗り越えていく様子が感動します。
また毎年波乱万丈(?)のクリスマスエピソードもいいんです。クリスマスやサンタクロースについての解釈は、『赤毛のアン』や『若草物語』よりも、ずっと深く分かりやすく伝わってきます。
ぜひ続きも読んでみてください。ローラの結婚まで続いています!
by Wakana (2010-11-07 02:35)
>>Wakanaさん
再びありがとうございます。
『小さな家』のお父さん、ほんとにすごいですよね!
すっごく前向きで、何でも自分で作ったり直したりしてしまう気質はフロンティアの時代からの伝統なのだと思いました。
あのローラちゃんが結婚ですか!!
あの、とうもろこしの芯やブタの尻尾で遊んでいた子が…。続きを読むのが、ますます楽しみになってきます♪
by 管理人K(3X歳) (2010-11-07 21:28)