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甘い敗北 [家族・友人]

120120_1716~010002.jpg昨日は母の誕生日でした。


ケーキは一番美味しそうなのをわたしが選んで買ってきたのですが、すぐ無くなって何よりでした。しかし、この甘いケーキが食卓に上るまでに、ひとつの戦いがあったのです。

昨日の午後、丁度休みだったわたしがケーキを買いに行きました。お店は、近所の不二家さん。少なくとも20年前からあるお店ですが、筆者は滅多に行きません。初めて行ったのは一昨年で、今回は3度目です。

一番美味しそうで、カロリーの高そうなチョコレートとクリームをふんだんに使ったケーキに目をつけた筆者。カウンターの、品の良い、年配のご婦人にそれを取ってもらうよう頼みました。

「お誕生日用でしょうか?」
「はい、そうです」
(心の声:ひょっとしたら、自分の子供用かと思われてるかな。いないけど)

「プレートのお名前は、いかがいたしましょうか」
「あ、じゃあこう書いて下さい」

先ほどの心の声に触発され、差し出された紙に、筆者は母の名前の前半分を書き、「ちゃん」を付けてみた。

【○○(母の名前)ちゃん】

「○○ちゃんですね」
「はい」
(これで完全に、自分の子供向けだと思われてるだろう)


「ろうそくは何本ご入用でしょうか」
「そうですね・・・
(ここだ! もらった!)
60本くらいです」


「では、大きいのを6本お付けいたしますね」
「あ、はい」
(ええー!?)

「ではご準備いたしますので、少々お待ちくださいませ」
「はい」
(全く動じていないとは…まさか、最初から母親用とわかっていたのか?)

「1800円頂戴いたします」
「はい」
(どうしてわかったんだろう…まさかこのレディ、超…いやまさか)

「お待たせいたしました」
「あ、はい」
(ちゃんとカウンターの外に出てきて渡してくれるとは、何とすばらしい接客!)


一時期アレだったとは言え、さすがは天下の不二家。色々な意味でさすがであった。そう思いつつ踵を返そうとする筆者に、店番の女性は筒のようなものを差し出した。


「こちら、よろしかったら…」
「あ、はい」
(おっ、何だろう)


「うちのペコのカレンダーです」
「あ、そうですか」
(うちのペコ!) 



ペコちゃんの事を、まるで娘のことを言うように語るレディを尻目に「ありがとうございます」と言ってカレンダーを受け取り、筆者は店を後にした。完全敗北である、と思った。なんとなくだが。


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コメント 2

cecileyvr

うちのペコ ですか。むー、やられたかも。
by cecileyvr (2012-01-23 01:13) 

管理人K(3X歳)

>>Cecileさん
いえいえ、Cecileさんも確実にやられてたと思いますよ。不二家恐るべし!
by 管理人K(3X歳) (2012-01-24 00:46) 

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