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昔なじみの書店その後 [家族・友人]

先日、昔なじみの近所の本屋さんが閉店すると日記に書きました。…ってもう2年以上前になるんですね。驚きです。月日の経つのは早いものです。

数日前にその本屋のおっちゃんから電話があり、色々積もる話もあるということで、自宅に遊びに伺いました。筆者の実家から歩いて2、3分なんですが、これほど近いとかえって行かない、ということにしておいて下さい。

それは小さな頃から何度も何度も何度も何度も前を通り過ぎつつも、一度も中に入った事のなかった古いお屋敷です。通りに沿って塀が延びており、門があり、門は大きな扉が閉まっていますが、小さな木戸が付いていて、普段はそこから出入りするようになっています。ああなつかしい、改築前の祖父母宅と同じです。門の内側に入って上を見上げると、やっぱりありました、ツバメの巣。やっぱり脱サラして書店を始めるような人はわかってるなあ、と勝手に思う筆者でありました。

呼び鈴を押すとすぐ出てきてくれました。相変わらず健康そうで、特にその足取りと血色の良さは、まさかもうすぐ80歳になる人とは思えません。ホッとしました。ご挨拶して、中に入ると眼前にはきちんと手入れされた和風のお庭が。そして、中にお邪魔すると、これも昔ながらの大きな玄関があり、次に通されたのは見事に今風のリビングルーム。そのギャップにびっくりしました。なるほど、建物はそのままで内側をリフォームする方針なんですね。これもまた素晴らしい。こういう昔ながらの大きなお家が取り壊され、賃貸物件や駐車場に変わっていっているので、オアシスを見つけた気分でした。

さて積もる話は、積もり積もって4時間分(!)
まずはわたしの東京での生活の話で始まりましたが、やはり向こうは元・本屋のおっちゃん。自然と話は本の話になります。

電子書籍についてどう思うか、という話。

日本では今、1年に1000軒の書店が閉店しているという話。

近辺にあるショッピングモールの中の大きな書店の話。

今日、大阪市内に日本一の売り場面積を誇る書店がオープンする話(MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店)。

そして、大阪ではどの図書館にも無いという蔵書のお話。

やがて自然と話題は日本映画の話になり、大ファンである黒澤明が亡くなった時の、各新聞のコレクションを見せていただきました。普段は朝日新聞しか読まないのに、駅の売店に走り、読売、毎日、産経に目を通して記事があることを確認して一部ずつ購入。日経は記事がなかったので買わず。実は書店のカウンターでそれぞれのコピーを見せていただいたことがあるのですが、自宅に保管されている実物を見せていただくのは初めてです。古びた新聞の束が4つ並び、すべて同じことを報道している様は、壮観の一言でした。

他にも成瀬巳喜男監督の『浮雲』(林芙美子原作)を筆者が東京で見たので、その話をしばし。幼稚園の時におばあちゃんに連れられて来て、ウルトラマンの本を買ってもらって嬉しそうにしていた子供と、『浮雲』について語るようになるとは不思議な気分だったのでは。

最後に探し物を引き受けて、おいとましました。次回にお伺いするのが楽しみです。

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