大阪２児放置死事件：通報はどこへ [家族・友人]
今日も暑いです。そんな中、ハローワークで新しい動き、例えば職業訓練のことについて聞きにいったり、サラリーマンとして農業する方法を調べ始めたりしましたが、そんな事より今日はこれです。
我が家は同じ大阪府であること、またうちの両親が元教育者（退職済）であることから、熱中症や遭難などのニュースをさしおいて、今晩の夕食時で大きな話題になりました。
大阪市の23歳の女性が、１歳と３歳になる自身の子供をマンションに閉じ込め、死亡させた事件で、動機は現時点では、単身での育児に限界を感じたためと見られています。大阪は「しつけと称する虐待」「育児放棄による衰弱」などの事件が最近多く報道されていますが、本件は特に、やりきれない気持ちが強いです。
今日の新聞によると容疑者は三重県生まれ、東京の高等専修学校を卒業後、最初に就職した勤務先で5ヶ月間勤務した後、元夫と結婚して退職したとのこと。当時19歳だったとのことです。そして2児をもうけた後、2009年5月に離婚に至るのですが、これは「自身の交友関係が原因」とのこと。その後は2人の育児も、仕事もすべて一人でこなしてきました。しかし取り調べによると
、今年一月ごろから「子供なんていなければいいのに」と思っていたと述べたとのことです。（出典：朝日新聞、2010年8月2日朝刊1面）
わたしの考えでは、23歳、就労経験5ヶ月のみの女性が子供を2人とも引き取り養育するのは、最初から無理のある計画だったと思います。他の記事によると元・夫の両親は離婚前は子供たちの面倒を見てくれていたとのことですが、どうして離婚後は女性が孤立してしまったのでしょうか。うちの父は、「そりゃ男が再婚するとき、連れ子がいると困るからだろう」と言っていました。確かにそうかもしれませんが…
今回の事件で問題視されているのは主に2点です。まず、生活に苦しむ容疑者が外部に助けを求めなかった事。これは個人の事情に拠るところが大きいでしょう。そして、通報を受けた相談所の対応に問題があったとされる点です。
インターネットのSo-netニュースに掲載されている記事では、通報を受けた児童相談所の「職務怠慢」としています。これは「泣き声がする」という通報だけでは、夜泣きなどの可能性もあり、張り込みや聞き込みなどはしないという方針だからということです。
（記事→インターホン越し悲鳴にピンと来ず 大阪・児童相談所の「職務怠慢」」
また、同じくasahi.comのネット記事では「「泣き声」通報３回、相談所訪問でも救えず」と報道されています。この記事によると、やはり具体的な内容が通報されなかったから、「様子を見に行く」のみの対応となったとのこと。なお、「虐待が行われている」などの具体的な情報があれば、通報先の大阪市こども相談センターは警察に連絡することになっていたとのことです。当事者も、通報者も、相談センターも、ほんの少しずつ、すべき事がずれてしまっていたため最悪の結果となってしまった、という印象がいなめません。
元中学校教員の筆者の母から、この件についてアドバイスがあるので、ここを読んでいただいている皆さんとも共有させていただきたく思います。
「子どもの人権１１０番」にも電話して下さい。
電話番号：０１２０−００７−１１０（フリーダイヤル：平日8:30am~5:15pmのみ）
※詳細→法務省HP
いわく、今回の事件の通報を受けた「大阪市こども相談センター」は厚生労働省の管轄ですが、上記の「子供の人権110番」は法務省の管轄のため、異なる流れの対応が期待できるそうです。
電話をするなら一件も二件も同じ事だと思いますので、筆者は何かあれば管轄の「子供家庭センター」と「子供の人権110番」の両方に電話する所存です。
その必要に迫られないよう、願っておりますが。
最後になりましたが、子供たち、安らかに。
我が家は同じ大阪府であること、またうちの両親が元教育者（退職済）であることから、熱中症や遭難などのニュースをさしおいて、今晩の夕食時で大きな話題になりました。
大阪市の23歳の女性が、１歳と３歳になる自身の子供をマンションに閉じ込め、死亡させた事件で、動機は現時点では、単身での育児に限界を感じたためと見られています。大阪は「しつけと称する虐待」「育児放棄による衰弱」などの事件が最近多く報道されていますが、本件は特に、やりきれない気持ちが強いです。
今日の新聞によると容疑者は三重県生まれ、東京の高等専修学校を卒業後、最初に就職した勤務先で5ヶ月間勤務した後、元夫と結婚して退職したとのこと。当時19歳だったとのことです。そして2児をもうけた後、2009年5月に離婚に至るのですが、これは「自身の交友関係が原因」とのこと。その後は2人の育児も、仕事もすべて一人でこなしてきました。しかし取り調べによると
、今年一月ごろから「子供なんていなければいいのに」と思っていたと述べたとのことです。（出典：朝日新聞、2010年8月2日朝刊1面）
わたしの考えでは、23歳、就労経験5ヶ月のみの女性が子供を2人とも引き取り養育するのは、最初から無理のある計画だったと思います。他の記事によると元・夫の両親は離婚前は子供たちの面倒を見てくれていたとのことですが、どうして離婚後は女性が孤立してしまったのでしょうか。うちの父は、「そりゃ男が再婚するとき、連れ子がいると困るからだろう」と言っていました。確かにそうかもしれませんが…
今回の事件で問題視されているのは主に2点です。まず、生活に苦しむ容疑者が外部に助けを求めなかった事。これは個人の事情に拠るところが大きいでしょう。そして、通報を受けた相談所の対応に問題があったとされる点です。
インターネットのSo-netニュースに掲載されている記事では、通報を受けた児童相談所の「職務怠慢」としています。これは「泣き声がする」という通報だけでは、夜泣きなどの可能性もあり、張り込みや聞き込みなどはしないという方針だからということです。
（記事→インターホン越し悲鳴にピンと来ず 大阪・児童相談所の「職務怠慢」」
また、同じくasahi.comのネット記事では「「泣き声」通報３回、相談所訪問でも救えず」と報道されています。この記事によると、やはり具体的な内容が通報されなかったから、「様子を見に行く」のみの対応となったとのこと。なお、「虐待が行われている」などの具体的な情報があれば、通報先の大阪市こども相談センターは警察に連絡することになっていたとのことです。当事者も、通報者も、相談センターも、ほんの少しずつ、すべき事がずれてしまっていたため最悪の結果となってしまった、という印象がいなめません。
元中学校教員の筆者の母から、この件についてアドバイスがあるので、ここを読んでいただいている皆さんとも共有させていただきたく思います。
「子どもの人権１１０番」にも電話して下さい。
電話番号：０１２０−００７−１１０（フリーダイヤル：平日8:30am~5:15pmのみ）
※詳細→法務省HP
いわく、今回の事件の通報を受けた「大阪市こども相談センター」は厚生労働省の管轄ですが、上記の「子供の人権110番」は法務省の管轄のため、異なる流れの対応が期待できるそうです。
電話をするなら一件も二件も同じ事だと思いますので、筆者は何かあれば管轄の「子供家庭センター」と「子供の人権110番」の両方に電話する所存です。
その必要に迫られないよう、願っておりますが。
最後になりましたが、子供たち、安らかに。
こういう事件が起こると、本当に心が痛くなります。子ども達には、一切罪が無いということ、しっかりと覚えていて欲しいものです。日本では、ナニーの制度やその他、一親家庭へのサポートがしっかりとしていないように感じます。
そして、通報の件ですが、なかなか難しいですよね。今の制度では、親が”しつけ”と言えば、極端なことが無い限り、なかなか踏み込めないものです。私が泊り込み実習した施設では、虐待児が殆どでしたが、信じられない現実を見て、１９歳の私には耐え難いショックでした。私自身も、仕事で、虐待を受けている子どもを目にしたこともあります。守秘義務があるので、詳しいことは言えませんが、通報するのにも、段階がありすぎて、なかなか進まず、煮え切らない思いをしました。手続きを待っている間にも、何が起こるか分かりませんから。
犠牲になった子ども達、どうか安らかに眠ってください。
by KaoriNG (2010-08-03 13:10)
>>KaoriNGさん
そういえばナニーに相当するものが、日本にはないようですね。
KaoriNGさんは元幼稚園にお勤めだったと記憶しておりますが、実習の時にそんなことがあったんですね。心が痛みます…
通報がなかなか実を結ばないからでしょうか、この記事の「子供相談センター」は去年設置されたばかりのようです。まだ課題は多いようですが…
by 管理人Ｋ（3X歳） (2010-08-03 23:04)
このニュースを聞いて、本当にやりきれない気持ちになりましたね。
> 23歳、就労経験5ヶ月
> 2人とも引き取り養育するのは、無理のある計画
最初聞いたときは、ひどいお母さんだと思いましたけど、冷静に考えるとおっしゃるとおりですね。二児を引き取れたところをみると協議離婚なんでしょうけど、誰も母子3人の将来の心配をしなかったんでしょうか？
きっと最初はがんばって子育てしてたんでしょうけど、どこかで「燃え尽き症候群」になって、急に気持ちがパンクしちゃったんでしょうね。
多分自分で全部抱え込むタイプの人なんでしょうね。
それにしても、ママに置き去りにされたお子さん2人、人生の最期に何を思い浮かべたんだろう・・・それを考えるとやりきれません。
by Reika (2010-08-04 20:02)
>>Reikaさん
コメントありがとうございます。
容疑者の母親がどう思っていたかはさておき、わたしは23歳はまだまだ、子供のようなものだと思っております。「甘えるわけにはいかない」という引用が朝日新聞に載っていましたが、まだまだ人生経験も少なく、かつ実際に生活がいっぱいいっぱいなのだから、そこは勇気を出して元夫や義父母（元妻より住所を知らされていなかった）に甘えてほしかったと思います。自分自身の気持ちより、子供さんの安全を重視してほしかったと思います。
子供さん、置き去りにされてきっと寂しかったでしょう。
事件後に親族から「おなかいっぱいになって」とたくさんのお供え物がされた記事が印象に残っています。助けてあげたかった人が大勢居たということも、またやりきれない気持ちにさせられます。
by 管理人Ｋ（3X歳） (2010-08-04 21:25)