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断食→深大寺温泉→意識不明☆KIZETSU☆ [東京]

2008年12月5日(金) 昼

昨日は大変でした。ブログの移行を済ませてからちょっと設定とかをいじって、で、外出する事にしたのですが。

・・・問題は最後に食事をしたのが火曜の昼、実に48時間が経過していたというところ。

筆者はカナダに居た時に、定期的に断食をしている人(※アマチュア音楽家のYves)と知り合う機会があり、体験談を聞いた事があるのです。こんな感じでした。

「断食はいいぞ。普段の生活のこまごました事が全く気にならなくなって、清々しい気分になれる。体の中が空っぽになって清潔になるからだろうな。精神状態も体調も目に見えて良くなるんだ。機会があったら一週間ほどやってみるといい」

彼は一度、とても大変な状況に陥った - 具体的に言うと失業と離婚と自宅からの退去要請が同時に起こること - のですが、その後ふとしたことから11日間の絶食をするに至り、精神的なダメージから回復することができたという逸話があります。そのあと筆者も断食についてちょっと調べてみましたが、どうやらこんなメカニズムになっているようです。

(1)絶食後しばらくすると脳が「もう食べ物は入ってこない」と認識する
(2)食べ物を消化するためのエネルギーが、すべて肉体回復と維持に向けられるようになる
(3)体がこれまで蓄えてきた養分を消化し始める
(4)体が体内に溜まっていた毒素を排出する(デトックス)

これだけ聞くといい感じです。もちろん、筋肉が落ちたりする弊害もあるそうですが。とりあえず胃腸カゼの「カゼ」の部分は治ったのでもう積極的に栄養を採る必要はないでしょう。あとは胃腸の回復のため、いざ断食決行です。人生何事も経験! ですから。とりあえず目標は2日間で。

さて1日目は意外にも普通に過ぎました。友人が言っていた通り、落ち着いた気分でした。ちょくちょく水を飲んでいるだけなのに、空腹感がありません。ひょっとして、胃腸にまだ未消化の食べ物がたっぷり残っていたのではないでしょうか。そう考えると早くも断食の効果がありがたく思われます。

ところが2日目。起きてしばらくは良かったのですが、暇だったのでひとつ計画を立てました。調布市にある温泉でデトックスの仕上げをして断食終了、そこの「お食事処」でちょっと豪勢に夕食にしよう、と。そういうわけでまず新宿まで出たのですが。

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ついでに前から気になっていた新宿御苑に行ったときに体の変調に気付きました。足下がおぼつかないのです。

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歩いているとなんとも妙な感じで、すぐ休みたくなります。ってエネルギーを全然補給していないのだから運動できなくなっていても自然なんですが、意識がかなりはっきりしているにもかかわらず足どりがフラフラなのに自分でびっくりしました。というわけで御苑は途中で抜けていざ調布市へ。

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調布駅北口から無料のシャトルバスで約10分、深大寺温泉「ゆかり」に着きました。こじんまりとした旅館風の2階建てに、各種温泉、あかすり、マッサージ、昼寝所、食事処等が入っているようです。入場料金は一日1650円。平日午後5時以降なら300円安くなっていたらしいですが、温泉の周辺の住宅街を1時間以上も徘徊する気にもなれなかったので普通料金で入場します。

(施設の性質上、内部の写真はありません)

まず受付でもらった引き換え券を「番台」で交換。手ぬぐい、タオル、そして部屋着をもらいました。ロッカーに荷物を全部入れていざ入湯。まずは室内風呂から。おっとこれは湯が黒いですね。炭風呂だとか。いかにもデトックスって感じです。さて体を洗ってからいざ入湯・・・あーやっぱりいいですねえ。

10分ほど湯に浸かって、次は屋外の風呂に行こうかと思い、炭風呂の湯を洗い落とすために入口付近に戻りました。あそこに置いてる瓶の湯をささっとかぶって・・・

「    」

(あれ?)

「・・・だな」

(歌?)

「いい湯だな、湯気が天井から・・・」

(俺? 子供の時? 親父がいつも風呂で歌ってた歌?)

あ、まぶしい。

「大丈夫か!」
「頭打ってませんでしたか!?」

それまで暗かったのが急に明るくなったかと思ったら、前に年配の男性一人がいてしきりに「大丈夫か」と言ってくれていて、横からもう一人の人が、自分の体を起こそうとしてくれていました。 

(えっと・・・日本語でいいのかな・・・日本語で話してるからいいんだよな)

そんな考えが不意に出てきた自分に驚きつつ、「えーっと、どうなったんですかねえ」とボケた質問で返す筆者。状況が状況だけに「質問を質問で返すなァ!」と言われることもなく、「のぼせたんじゃないかな」というお答え。体を起こしてくれた若い人が「頭打ってませんでしたか」と言うのでちょっと考えてみましたが、「痛くないので打ってないと思います」と答えました。

すると入口から服を着た人が慌てて入ってきました。さっき番台にいたスタッフの人ですな。

「あ、この人です!」
「大丈夫ですか!?」

例によって頭を打ったかどうか何度も聞かれました。風呂に浸かった後に頭を強打しようもんなら下手すりゃ致命傷ですからね・・・もう一度、冷静に自分の体に聞いてみました。

「いえ、肩から落ちたらしいから大丈夫です。痛むのは肩だけなので」

何度か同じやり取りを繰り返し、その場は収まりました。お騒がせしましたって感じですね。っていうかよく見たらヒザをすりむいてました。まあいいか、頭も歯も大丈夫だったし。

で、懲りずに外の温泉で、今度は気を付けて半身浴をしてました。それにしてもあんなにストッと落ちるなんて4年ぶりです。あの時は飲み過ぎで、かつ倒れたところが悪かったので歯を一本無くしてしまいましたが今回はあれに比べて遥かにましだったという他ありません。

パナソニックの創業者の松下幸之助氏がかつて、自作の製品を自転車の荷台に乗せて運んでいたとき、不意に電車の線路上に転倒、そこへ丁度電車が走ってきたという話があります。電車は止まってくれて一命はとりとめたものの商品はバラバラ、周囲の人々から「この男はなんてツイてないんだ」という視線で見つめられていた松下氏ですが、本人はこう語ったそうです。

「自分は(轢かれずに済んで)運が強かった」

まさにpositive thinkingです。わたしもそれで言うと超ラッキーでした。(断食+温泉という無謀な計画を実行しなければ避けられたという事実はさておき)

さて最後の仕上げに水風呂に入ろうとすると、同時にパンチパーマ+金のネックレスをした50がらみの男性が一緒に入ってきました。ジャパニーズタトゥーをしていないので頭文字が「や」で始まる自由業の人ではないとは思いますが、とりあえず顔を立てて彼より先に上がりました。自分はもっと長く浸かっていられたのですが、彼はそろそろ辛そうだったので。っていうか気絶して倒れても、そのあとすぐこんな状況に陥っても全然動揺していない自分が不思議です。これも断食の効果でしょうか。

* * *

温泉エリアから出て部屋着に着替え、二階のお食事処に向かいました。すると途中で大きな畳の部屋があり、他のお客が座布団を敷いて寝転がっているではありませんか。休憩所だそうです。ここぞとばかりに座布団を三枚連結させ、籐枕と毛布も使って横になります。あー極楽極楽。小1時間ほど昼寝していたでしょうか、いよいよお腹が空いてきたので目が覚めました。起き上がり、いよいよお食事処へ。断食終了です。

【夕食 - ネバネバ丼セット】¥1,250.-
・ネバネバ丼(納豆、オクラ、トロロ、生卵、マグロの切り身)
・うどん小鉢一杯
・漬け物
・グリーンサラダ

美味いっ! 久々に食べるとやはり美味いです。うどんは初めて食べる東京風のしょうゆ味のアレでしたが、約52時間ぶりの食べ物なので美味しかったです。そのあとデザートとコーヒーまで付けましたよ。こっちも美味しかったです。

それにしても断食って言うとちょっと凄い感じですが、2日くらいなら大丈夫でした(気絶はさておき)。いずれ必要な状況になったらもっと長くやってみるかもしれません。精神的にものすごく追いつめられたりとか、食費を大削減しなければならなくなったとか(笑)



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