ワッフル、クリーム、君は誰 [日記・雑感]
もこワッフル、というメニューがある。
「なんばWalk」のとあるカフェのショーウィンドウで、一際目を引くメニューだ。ワッフルの上に、もこっとクリームが乗っている。高さで言うと10cmくらいはありそうである。筆者やさーちゃんのような生クリーム好きにはたまらない。
そのカフェに、この前、一人でモーニングを食べに行った。「もこワッフル」を食べた時には気付かなかったが、その後、モーニングが280円〜と安い事に気づいたので、たまに利用する。
トーストを食べ、コーヒーを飲んでいると、朝の朦朧とした視界の中を、「もこワッフル」が横切って行った。
「お待たせいたしました」
モーニングの出る時間に「もこワッフル」とは、一体何者? その「もこワッフル」はなんと、すだれのようなカーテンで仕切られた真横の席に置かれた。目だけ動かして、すだれの向こうの人影をちらと見る。スーツとネクタイ。反対側の椅子にはブリーフケースとコート。自分と同じような、典型的なサラリーマンの格好である。しかし、仕事前にクリームてんこ盛りのワッフルを食べるサラリーマンがいるだろうか? 定年退職者? まさか!
ふと脳裏に閃いたことがあった。
定年退職しても、スーツに身を包み、朝っぱらから「もこワッフル」を食べに行くような男は、一人しか思い浮かばない。
この自分だ。
まさかこの紳士、未来から来た自分自身…そう思い、恐る恐る、すだれの向こうの顔を見た。
似ているではないか。
驚いたが、その顔はずいぶん若い、20代の顔だ。
俺のような顔をしていて、若いのに定職に就いておらず、それでいて求職活動の傍らに朝っぱらから甘いものをドカッと食べる男。ならば、やはり一人しか思い浮かばない。
まさか、未来から来たこの俺の息子なのか。
まさかな。そう思いつつ目を逸らすと、ふと、「もこワッフル」の置かれたテーブルの下に目が行った。愕然とした。男は、革靴を脱ぎ、その上に白い靴下に包まれた足を乗せていたのだ。
「俺は、お前をそんな風に育てるつもりはない!」
そう言いたかったが、黙って席を立った。
「なんばWalk」のとあるカフェのショーウィンドウで、一際目を引くメニューだ。ワッフルの上に、もこっとクリームが乗っている。高さで言うと10cmくらいはありそうである。筆者やさーちゃんのような生クリーム好きにはたまらない。
そのカフェに、この前、一人でモーニングを食べに行った。「もこワッフル」を食べた時には気付かなかったが、その後、モーニングが280円〜と安い事に気づいたので、たまに利用する。
トーストを食べ、コーヒーを飲んでいると、朝の朦朧とした視界の中を、「もこワッフル」が横切って行った。
「お待たせいたしました」
モーニングの出る時間に「もこワッフル」とは、一体何者? その「もこワッフル」はなんと、すだれのようなカーテンで仕切られた真横の席に置かれた。目だけ動かして、すだれの向こうの人影をちらと見る。スーツとネクタイ。反対側の椅子にはブリーフケースとコート。自分と同じような、典型的なサラリーマンの格好である。しかし、仕事前にクリームてんこ盛りのワッフルを食べるサラリーマンがいるだろうか? 定年退職者? まさか!
ふと脳裏に閃いたことがあった。
定年退職しても、スーツに身を包み、朝っぱらから「もこワッフル」を食べに行くような男は、一人しか思い浮かばない。
この自分だ。
まさかこの紳士、未来から来た自分自身…そう思い、恐る恐る、すだれの向こうの顔を見た。
似ているではないか。
驚いたが、その顔はずいぶん若い、20代の顔だ。
俺のような顔をしていて、若いのに定職に就いておらず、それでいて求職活動の傍らに朝っぱらから甘いものをドカッと食べる男。ならば、やはり一人しか思い浮かばない。
まさか、未来から来たこの俺の息子なのか。
まさかな。そう思いつつ目を逸らすと、ふと、「もこワッフル」の置かれたテーブルの下に目が行った。愕然とした。男は、革靴を脱ぎ、その上に白い靴下に包まれた足を乗せていたのだ。
「俺は、お前をそんな風に育てるつもりはない!」
そう言いたかったが、黙って席を立った。
2012-01-29 22:44
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