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どこかで見た真言 [日記・雑感]

こんな夢を見た。

電車とバスを乗り継いで、農村に着いた。
以前に訪れたことのある神社にお参りに行きたいのだが、遠いので歩いても歩いても着かない。そのうち、日が暮れ始めて暗くなってきた。
ふと、民家がポツポツとしか無い中に、大きなブックオフが建っていた。入ってみたら、店内が明るくて人がいるので気持ちが落ち着いた。何も買わずに店を出て、神社へ歩き続けた。

やがて神社に着いた。前回のお参りの時は日中で、明るくて、すぐに境内を巡ることができたが、今回は日が落ちて暗く、灯明の明かりくらいしか無い。ふと真言を唱えていた。

「おん、ーー、ーー、ーー、そわか」

金剛山の登山道で毎回見かける真言だった。
普段は真言を唱えたりはしないが、他に人も居らず、心細かったので何度も唱えた。

もうすぐ神社の出口あたりではないかと思ったが、間違ってトイレの方にきてしまった。
踵を返し、元のところにもどると、いよいよ真っ暗だった。
心細さがつのって、また同じ真言を唱えた。
すると後ろから、犬と人が近づいてくる音がした。
犬の足音がすぐ後ろにきた時、若い男性の声がした。

「ーーちゃん、あんまりーーちゃダメだよ」

すぐに、犬が横にきた。珍しい、茶色いドーベルマンで、まだ若いのか中型犬くらいの大きさしかなかった。くりくりっとした可愛らしい目と、私の目が合った。赤いたてがみのような物を頭に付けている。飼い主が狛犬に似せようとして付けたのではないかと思った。似ても似つかないが、なんとなくそう思った。犬は目をそらすと、私から少し距離を置いて、並んで歩き始めた。

後ろから来る飼い主の男性は、きっとこの辺りを散歩し慣れているから、神社の出口も、最寄りのバス停も知っているだろうと思うと、安堵感が広がってきた。
自分から話しかけようとして、後ろを振り向いた。
そこで目が覚めた。


起きてから、妻にそんな夢を見たことを話し、また、夢の中では金剛山でよく見かけた「おん」で始まり「そわか」で終わる真言を唱えていたが、今は覚えていないと言うと、妻はこう言った。

「おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、そわか」かな。

まさにそれだったことを思い出した。
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