SSブログ

「もしも」の最後に思ったことは [日記・雑感]

こんな夢を見た。

カナダの森林公園で、自分が慌てている。
周囲の人々も声を上げ、頭を両手で抑え、身を低くして走り去って行く。
銃声がした。

このままだと撃たれてもおかしくない。
自分も逃げるべきなのだが、目の前に公衆電話がある。
必死の思いで、受話器を外し、警察の番号を押そうとする。
110番を押しそうになり、さらに慌てる。
9-1-1を押した。受話器を電話機から垂れ下がらせたままにして、
走って逃げた。

狭い道を走っていると、通り過ぎた人が「あの婆さんはサーバルキャットのようなもんだ」と言っているのが聞こえた。
木造の家の一軒に入る。中は暗い。キッチンではその婆さんが何か料理をしていた。
白人の、初老の女性で、よく帰って来れたものだ、もう出てはいけないと言われる。
そう言われたのに、また出口に向かう。
途中で、帰ってきた男性と出くわす。
50歳くらいの、眼鏡をかけた男性。
彼は、また出て行くのか、酔狂だなと笑って言った。

その家を出ると、大きなログハウスの方に向かった。
レストランのようだ。
さっきまでの騒ぎはまるで無かったようで、人々が楽しそうにしている。
ログハウスの前にいくつかある、木のテーブルのひとつに、妻がいた。

やっと見つけた、と駆け寄ると、妻は何事もなかったかのように、
自分が食べていたお椀を差し出した。

「食べる?」

食べているものをくれるのはいつもの通り。
えっ、かき揚げ丼?
カナダでかき揚げ丼を食べるとは思わなかった。
とりあえず食べよう。

箸を動かした瞬間に、パーンと、破裂するような音がした。
人々が悲鳴を上げて散っていく。
妻は、驚いた顔でまだテーブルにいる。
伏せて!
ふたりでテーブルの足元にうずくまった。

しばらくはこうして様子を伺おう。
そう思った瞬間に、横に男が立っているのに気付いた。
「探したよ」
落ち着いた声とともに、ひやりとした鉄の塊が、左肩に触れる。
体に垂直に、まるで左の肩口から左胸の中を狙うように、引き金が引かれた。
1回、2回、3回。痛みは感じないが、死ぬのだとわかった。
体の力が抜け、地面が近くなる。
妻に最後に言いたい事がある。
どれだけの残り時間があるか知らないまま、顔を上げ、こう言った。
「今までありがとう。おかげで楽しい人生だった」

そこで目が覚めた。
眠っている妻の顔が、目の前にあった。
慌てていたので、肩を抱いて、「良かった」と言った。
妻はすやすや眠っていた。

後でこの夢の話をすると、妻はインターネットで夢判断のページを見て、
自分が殺される夢では、殺人者は自分の分身、被害者は昔の自分であり、
生まれ変わるような転機を意味するらしい、と言った。

その理屈で言うと、妻を置いて先に死んでも、
自分さえ良ければ良いと思うような男が死んだことになる。
そう思うと気持ちが楽になったが、
そんな自分を心の奥底で探しに探して、
抹殺した自分がいるという事にもなる。

それはそうとして、なぜ警察に電話したのか。
白人の男女は何者だったのか。
やはり夢は説明不能で、だいたいの場合には
大した意味なんかないのかもしれない。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。