職業訓練の思い出(4) Yさんの携帯 [職業訓練]
今日はジョブカード申請の再チャレンジの予定でしたが、所轄のハローワークに行ってみると担当の人がお休みと言う事でした。そう言えば最初に「できれば●曜日か○曜日にお越し下さい」と言われたような気が。まあ明日出直しましょう。
ところでやはりハローワークは混んでいます。まだ職業訓練用の定期券が残っているので、大阪市内のハローワークも覗いてきましたが、こちらも同様でした。老若男女、すべての層が仕事を求めて活動されています。(余談ですが10月は完全失業率5.1%、有効求人倍率は0.56だそうです)
特に、お年を召した方が求人応募の順番待ちをしているのを見ると、思い出す事があります。職業訓練で同じ面接を受けて、同じクラスにいたYさん。50代の男性で、これまでIT関連の機器の営業をされていたそうです。転職経験は、この年代の方としては普通でしょうが、ゼロ回。これが生まれて初めての転職活動だそうです。再就職活動について、応募書類の書き方や面接の受け方の授業があった時は、興味深そうに聞いておられました。
それにしてもどうして離職されたのか。もちろん職業訓練ではそんな事を発表する義務も必要もありませんから、筆者は勝手に「会社の業績悪化による早期退職ってとこかな」と思っていました。もちろん実際にどういうお仕事をされていたかわからないのですが、リストラされたわけではないだろうな、という不思議な確信がありました。どう説明していいのかわかりませんが、このYさん、頼もしい感じがします。ネットワークの授業について「わからない」と先生に言う時も、屈託のない明るい感じで、かつ的確なタイミングで伝えるので、コミュニケーション力はバッチリ、営業マンとしては有能な方だと思いました。あと、解雇されて凹んでいるようには、とても見えなかったというのもまた一因です。
さてこのYさん、何度かあった席替えの最後の回に、わたしの前の席に移って来られました。筆者はいろいろと観察する癖があるのですが、ことネットワークの授業に関してはそんな余裕もなく。Yさんについても「ああ、どこかで詰まっているみたいだな」か「おっ、これはちゃんとついて行けているんだな」くらいしか見ていませんでした。寒くなり、お互い休み時間を教室で過ごすようになるまでは。
休み時間のYさんの行動というと、教室の自分の席で、携帯でメールを見ていることがほとんどだということが、嫌でもわかりました。
もちろん、いくら好奇心旺盛なわたしでも、他人の携帯メールの内容は見ないように努めています。しかしこのYさん、授業中以外は椅子にもたれる癖があり、また、近眼らしいのでかなり顔に携帯を近づけてメールを読んでいます。狭い教室ではもう、わたしの頭から50センチくらいしか離れていません。そして、ふとした機会にYさんの携帯の画面を何度か目にした筆者、あることに気付きました。Yさんが読んでいるのは、いつも同じ、一通のメールだったのです。
* * * * *
差出人:かあさん
件名: あと○日
本文:
ご苦労様。頑張ってますか。
あと○日で家に帰れます。
一日でも長く家にいたいので、頑張って元気にならないと。
おとうさんも頑張ってね。
* * * * *
悪い事とは知りながらも、内容を覚えるまでに見てしまいました。だって、何度も何度も見ていらっしゃったので。
修了式までにYさんに何か一声かけたくて、結局できませんでした。話し出す時、果たして何と言っていいのかわからなかったため。何も知らない顔をして、「Yさん、せっかくだからEメールアドレス交換しませんか」とでも言えば良かった。たった今、やっと思いついた事です。
ところでやはりハローワークは混んでいます。まだ職業訓練用の定期券が残っているので、大阪市内のハローワークも覗いてきましたが、こちらも同様でした。老若男女、すべての層が仕事を求めて活動されています。(余談ですが10月は完全失業率5.1%、有効求人倍率は0.56だそうです)
特に、お年を召した方が求人応募の順番待ちをしているのを見ると、思い出す事があります。職業訓練で同じ面接を受けて、同じクラスにいたYさん。50代の男性で、これまでIT関連の機器の営業をされていたそうです。転職経験は、この年代の方としては普通でしょうが、ゼロ回。これが生まれて初めての転職活動だそうです。再就職活動について、応募書類の書き方や面接の受け方の授業があった時は、興味深そうに聞いておられました。
それにしてもどうして離職されたのか。もちろん職業訓練ではそんな事を発表する義務も必要もありませんから、筆者は勝手に「会社の業績悪化による早期退職ってとこかな」と思っていました。もちろん実際にどういうお仕事をされていたかわからないのですが、リストラされたわけではないだろうな、という不思議な確信がありました。どう説明していいのかわかりませんが、このYさん、頼もしい感じがします。ネットワークの授業について「わからない」と先生に言う時も、屈託のない明るい感じで、かつ的確なタイミングで伝えるので、コミュニケーション力はバッチリ、営業マンとしては有能な方だと思いました。あと、解雇されて凹んでいるようには、とても見えなかったというのもまた一因です。
さてこのYさん、何度かあった席替えの最後の回に、わたしの前の席に移って来られました。筆者はいろいろと観察する癖があるのですが、ことネットワークの授業に関してはそんな余裕もなく。Yさんについても「ああ、どこかで詰まっているみたいだな」か「おっ、これはちゃんとついて行けているんだな」くらいしか見ていませんでした。寒くなり、お互い休み時間を教室で過ごすようになるまでは。
休み時間のYさんの行動というと、教室の自分の席で、携帯でメールを見ていることがほとんどだということが、嫌でもわかりました。
もちろん、いくら好奇心旺盛なわたしでも、他人の携帯メールの内容は見ないように努めています。しかしこのYさん、授業中以外は椅子にもたれる癖があり、また、近眼らしいのでかなり顔に携帯を近づけてメールを読んでいます。狭い教室ではもう、わたしの頭から50センチくらいしか離れていません。そして、ふとした機会にYさんの携帯の画面を何度か目にした筆者、あることに気付きました。Yさんが読んでいるのは、いつも同じ、一通のメールだったのです。
* * * * *
差出人:かあさん
件名: あと○日
本文:
ご苦労様。頑張ってますか。
あと○日で家に帰れます。
一日でも長く家にいたいので、頑張って元気にならないと。
おとうさんも頑張ってね。
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悪い事とは知りながらも、内容を覚えるまでに見てしまいました。だって、何度も何度も見ていらっしゃったので。
修了式までにYさんに何か一声かけたくて、結局できませんでした。話し出す時、果たして何と言っていいのかわからなかったため。何も知らない顔をして、「Yさん、せっかくだからEメールアドレス交換しませんか」とでも言えば良かった。たった今、やっと思いついた事です。
2010-11-30 23:59
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