職業訓練の思い出(2) 学校について [職業訓練]
今日はいよいよ職業訓練の修了式。かなり早めに着いたので、学校の近所をぶらぶらしていたら、校長先生にばったり遭遇しました。
「キミは好青年だねえ。じゃあまた後で」
おそらくは沖縄の方だと思われる校長先生、37年前に一人でこの学校を立ち上げ、無我夢中、四苦八苦で今の規模までに大きくしたということ。ハローワークと提携して、おそらくは50人くらいの求職者が3つのクラスに分かれて職業訓練を受けています。なぜか「好青年」と言われ、一撃で超上機嫌になってしまう筆者。いやいやさすがは百戦錬磨の苦労人、人の心をつかむのも見事です。
天気が良かったので公園で缶コーヒーを飲み、そのあと改めて学校へ。いつもの教室に入る前に、隣の席だったAさんと四方山話。いろいろな経歴の人々が集まったこの教室でもかなりのIT経験者ですが、みんなのお話はまた後ほど。
修了式は時間通り、しめやかに行われました。12人の受講生のうち、式に出て、修了証書を受け取ったのは9人…と思ったら駆け込みで10人目が現れました。家が近いからいつも油断して遅刻しそうになってしまうとか。
一人一人証書を受け取り、常駐スタッフの2人の方から簡単なご挨拶をいただきました。「このネットワーク技術養成クラスは、皆さん大変真面目に受講されておられ、我々スタッフとしても身の引き締まる思いでした」という部分が印象に残っています。なぜなら、失業者が再就職するための職業訓練であるにもかかわらず、時にはそれこそ学級崩壊のようなクラスもある時がある、と噂で聞いていたから。
最後に校長先生の締めの言葉。
「皆さんよく頑張ってこられましたね。修了おめでとうございます。しかしご存知の通り、現在は雇用情勢はやはり悪く、企業は研修等の必要のない即戦力を求めております。ハローワークなどの求人では、もう皆さんお気づきでしょうが、「経験者募集」もしくは「経験者尚可」というものがほとんどです。そのため、皆さんがここでネットワークの基礎を3ヶ月間、熱心に学ばれたということ、これがすぐ就職に結びつくわけではありません。
しかし例えばですね、本校のWebデザイン科の方で、最近このような再就職の成功例がございます。その学生さんは、Webデザインの基礎を学んだわけですが、とある美容室に就職されました。その方のお仕事は、予約手続などのカウンター業務、一般事務、及び、美容室のHPの更新作業です。3ヶ月のコースの履修でWebデザインの専門職になることは大変難しいですが、発想を変え、色々な方向からチャレンジした結果が実を結んだと言うわけです。というわけで皆さんも、ここで学んだ事と、ご自分の経歴、ご自分に何が出来るかということを組み合わせて考え、ご自分の方から求人企業に対して積極的な提案ができるよう、努力されてみては如何でしょうか」
なるほど! 思わず唸ってしまうところでした。
やっぱり本当の話には重みがあります。それが誰も他に語っていない、すり減っていないお話であるから、さらに輝きがあります。これまで出席した、どの学校の修了スピーチより重みのあるお話でした。
この後は今年4月に立ち上がったばかりの「キャリアアップハローワーク」の職員の方が来校され、簡単な説明会がありました。これも行ってみなければ。
飾りも音楽もない、簡潔な修了式でしたが、それがかえって何とも感慨深く。
このあとは気の会った数人でランチへと。
(続きます:次回は仲間達について)
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